【ブラックサンダーで解説⚡】SWOT分析とは 福山・尾道マーケティング・コンサルティングの株式会社カラバオ

マーケティング

【ブラックサンダーで解説⚡】SWOT分析とは

By Dragon

何事も戦略を立案する際、理想の姿(目標)を目指し、現状からどのように結ぶのかを考えます。そのためには現状の把握が大切です。現状はいわばスタート地点です。ゴールを明確にして現状を知ることが良いスタートをきるために重要です。

そして現状分析では内部と外部の良い面・悪い面の両方をバランスよく見なければいけません。良い面だけを見ても、都合の良い希望的観測になってしまいますし、悪い面だけ見るとネガティブで小心な戦略になってしまいます。外部環境を見ないと盲目的戦略になりますし、内部環境を見ないと理想だけで実現不可能な戦略となってしまいます。

この現状分析をバランスよく行うために、SWOT分析を行います。そして具体的戦略を立案する際にはクロスSWOT分析を活用します。

本記事では筆者の大好きなお菓子「ブラックサンダー」を例にこのフレームワークについて解説します。

1.SWOT分析とは

SWOT分析とは自社の内部環境(保有するリソース)・外部環境(市場や社会の情勢)をプラス面マイナス面と分けて分析する手法です。「SWOT」は強み(Strength)弱み(Weakness)機会(Opportunity)脅威(Threat)の4つの頭文字をとったものです。



それでは、実際に例を示しながら紹介していきます。

2.SWOT分析のやり方

1. 目的を決める

最初に目的を決めます。目的がないとなんのために分析をするのかが曖昧になってしまいます。その結果、何を分析するべきかがわからず、意味のないものになってしまっては分析の意味がありません。ただやるだけの分析にならないためにも、目的は明確にしましょう。

今回の目的は「売上を伸ばすための戦略立案」とします。

2. 外部環境の分析【機会(Opportunity)、脅威(Threat)】

SWOT分析では内部環境・外部環境を分析すると述べましたが、先に外部環境から分析します。理由は外部環境の変化が、内部環境に影響を与えるためです。外部のどのような環境に対しての強み・弱みなのかを明確にするためにも外部環境から分析します。

外部環境の要素としては、市場規模・成長性、顧客、競合他社、政治、経済、技術、社会通念等が上げられます。

機会(Opportunity)とは、上記の事柄で、自社や製品・サービスの「チャンス」となるものです。
脅威(Threat)とは、上記の事柄で、自社や製品・サービスの「ピンチ」となるものです。

ブラックサンダーにおける機会(Opportunity)

・チョコレート業界が菓子市場でトップシェアの大きな市場
・コロナ禍による生活様式の変化(在宅時間の増加、オンラインショッピングの普及)
などが挙げられます。

脅威(Threat)

・競合商品が多数存在すること
・景気減退による節約志向
・コロナ太りを危惧
・カカオ豆の価格上昇
などが挙げられます。

以上の外部環境の分析結果を下記のように図にまとめました。

3. 内部環境の分析【強み(Strength)、弱み(Weakness)】

次に内部環境の分析を行います。先ほどの外部環境を考慮しながら、強み・弱みを分析します。内部環境は、企業理念、組織体制、技術、品質、価格、等が挙げられます。

強み(Strength)とは、自社の持っている長所やメリットとなるものです。
弱み(Weakness)とは、自社の持っている短所やデメリットとなるものです。

ブラックサンダーの強み(Strength)

・低価格
・大袋、個包装商品どちらもある
・どこの店舗でも買えるため手に入れやすい
・アレルゲンが少ない(乳・小麦・大豆を除く)
・チョコレートでありながらクランチのサクサク食感
・食べごたえがある(満足感)
などが挙げられます。

一方、弱み(Weakness)

・商品単価が低い(1個あたりの売上が小さい)
・チョコレートのコーティングが溶ける
・カロリーが高い
などが考えられます。

以上の内部環境の分析結果を下の図にまとめています。



以上で外部環境と内部環境を分析が終わりました。まとめると下図のようになります。

3.クロスSWOT分析とは

クロスSWOT分析では、SWOT分析で挙げた強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)をそれぞれかけあわせて考えます。こうすることで目標をどのように達成するか、具体的な戦略を考えることができます。

強み×機会:強みを生かし、チャンスを掴むための戦略
弱み×機会:弱みを補強し、チャンスを逃がさないための戦略
強み×脅威:強みを活かして、ピンチを切り抜けるための戦略
弱み×脅威:弱みを把握したうえで、ピンチの影響を抑えるための戦略

まとめると、下図のようになります。



ブラックサンダーの例で、クロスSWOT分析をしましょう。今回の目的は、「売上を伸ばすための戦略立案」なので、売上向上に貢献するような案を考えます。

・ニーズに合わせた新商品の開発
・販売の強化
・特徴をアピール
などを軸に考えます。

この軸と分析内容をもとに具体的な戦略を立案します。

今回は以下の図のようにまとめました。

今回は現状分析のためのフレームワークであるSWOT分析と戦略立案のためのクロスSWOT分析を紹介しました。

SWOT分析を行うことで自社の内部環境・外部環境を両面から現状を分析することができます。そしてクロスSWOT分析を行うことで、具体的に戦略に落とし込んでいきます。

また、マーケティングではSWOT分析のほかにも様々なフレームワークが存在します。他記事で紹介しているので、是非併せてご覧ください。

ただ注意が必要なのはフレームワークを使うことで必ず物事がうまくいくということではありません。フレームワークはあくまで考え方や分析を一般化した枠組みです。

漠然と考える・分析するのではなく、効率的に行うための武器としてフレームワークを利用していくのが良いでしょう。

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