広告やマーケティング施策を考えるとき、まず迷いやすいのが「どの方法で届けるか」です。
Google広告がよいのか。
SNS広告がよいのか。
動画広告がよいのか。
SEOや記事コンテンツを整えた方がよいのか。
このように、施策名から考え始めると、選択肢が多くて判断しづらくなることがあります。
そんなときは、広告や集客施策を大きく2つに分けて考えると整理しやすくなります。
それが、
- PUSH型
- PULL型
という考え方です。
難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと、PUSH型は「こちらから届けにいく広告」、PULL型は「探している人に見つけてもらう広告」です。
この記事では、PUSH型とPULL型の違いや、それぞれが向いている場面をわかりやすく整理します。
PUSH型とPULL型の違い

PUSH型とPULL型は、情報の届け方が違います。
PUSH型は、企業側からユーザーに向けて情報を届ける方法です。
まだ商品やサービスを知らない人に対して、広告や発信を通じて存在を知ってもらう役割があります。
一方、PULL型は、ユーザーが自分から情報を探しているタイミングで接点を作る方法です。
すでに悩みやニーズがある人に対して、必要な情報を届ける役割があります。
大きく整理すると、次のようになります。
- PUSH型:まだ知らない人に、こちらから届ける
- PULL型:探している人に、見つけてもらう
この違いを理解すると、広告媒体や施策を選ぶときの判断がしやすくなります。
PUSH型とは
PUSH型とは、企業側からユーザーに対して、積極的に情報を届ける方法です。
ユーザーが自分から検索したり、問い合わせたりする前に、広告や発信を通じて接点を作ります。
たとえば、次のような施策がPUSH型に近いです。
- SNS広告
- ディスプレイ広告
- YouTube広告
- 動画広告
- テレビCM
- チラシ
- メール配信
- プッシュ通知
- 展示会での声かけ
- 営業活動
PUSH型の特徴は、まだ商品やサービスを知らない人にも情報を届けられることです。
たとえば、新しいサービスを始めたばかりの場合、そもそも検索されるほど知られていないことがあります。
その状態で検索広告だけを出しても、検索する人が少なければ十分な接点を作れません。
このような場合は、SNS広告や動画広告などを使って、まず知ってもらうことが必要になります。
PUSH型が向いている場面
PUSH型は、特に次のような場面に向いています。
- 認知を広げたい
- 新しい商品やサービスを知ってもらいたい
- まだ検索されにくい商材を届けたい
- 潜在層に課題を気づかせたい
- イベントやキャンペーンを告知したい
- 地域や業界に向けて広く知らせたい
たとえば、採用活動で会社の雰囲気を知ってもらいたい場合や、地域向けに新しいサービスを告知したい場合は、PUSH型の考え方が役立ちます。
ユーザーがまだ自分から探していない段階でも、広告によって接点を作ることができるからです。
PUSH型のメリット
PUSH型のメリットは、こちらから接点を作れることです。
特に、認知拡大や新規接点づくりに向いています。
主なメリットは次の通りです。
1. まだ知らない人に届けられる
PUSH型では、商品やサービスをまだ知らない人にも情報を届けることができます。
検索される前の段階で接点を作れるため、認知を広げたいときに有効です。
2. 課題に気づいてもらいやすい
ユーザーがまだ悩みをはっきり自覚していない場合でも、広告や発信によって課題に気づいてもらえる可能性があります。
たとえば、「そういえば、うちもこの課題があるかもしれない」と感じてもらうきっかけになります。
3. 広い範囲に届けやすい
SNS広告やディスプレイ広告、動画広告などは、条件を設定しながら広い層に配信できます。
ターゲットの地域、年齢、興味関心、行動傾向などをもとに、一定の範囲に情報を届けられます。
PUSH型の注意点
一方で、PUSH型には注意点もあります。
1. 今すぐ必要としていない人にも届く
PUSH型は、まだニーズが明確でない人にも届きます。
そのため、すぐに問い合わせや購入につながるとは限りません。
認知を広げる役割なのか、問い合わせ獲得まで狙うのかを分けて考える必要があります。
2. 売り込み感が強くなることがある
ユーザーが求めていないタイミングで広告が表示されるため、見せ方によっては押し売りのように感じられることがあります。
PUSH型では、いきなり売るよりも、相手の興味や課題に合わせて自然に伝えることが大切です。
3. 成果判断が難しい場合がある
認知目的の施策では、すぐに問い合わせ数だけで評価すると、効果が見えにくいことがあります。
表示回数、動画視聴、サイト訪問、指名検索の変化など、目的に合わせた指標を見る必要があります。
PULL型とは
PULL型とは、ユーザーが自分から情報を探しているタイミングで接点を作る方法です。
ユーザー側にすでに悩みやニーズがあり、検索や比較をしている状態に対して、必要な情報を届けます。
たとえば、次のような施策がPULL型に近いです。
- 検索広告
- SEO記事
- サービス紹介ページ
- 比較記事
- 導入事例
- FAQ
- 口コミ
- 資料請求ページ
- お問い合わせページ
PULL型では、ユーザーが自分から動いているため、PUSH型よりも問い合わせや購入に近い場合があります。
たとえば、「広島 動画制作 会社」「Google広告 運用代行」「採用動画 制作」と検索している人は、すでに何らかの目的を持って情報を探しています。
このような人に対して、必要な情報をわかりやすく用意しておくことがPULL型の考え方です。
PULL型が向いている場面
PULL型は、特に次のような場面に向いています。
- すでにニーズがある人に届けたい
- 比較検討している人に選ばれる理由を伝えたい
- 問い合わせにつながる導線を整えたい
- 検索されるキーワードがある
- サービス内容や実績を見せたい
- 広告費を効率よく使いたい
PULL型では、相手が求めている情報に対して、適切な答えを用意することが重要です。
検索広告やSEOはもちろん、Webサイトのサービスページや事例ページも、PULL型の受け皿として大切な役割を持ちます。
PULL型のメリット
PULL型のメリットは、ニーズがある人と接点を作りやすいことです。
1. 問い合わせに近い人へ届けやすい
PULL型は、すでに課題を感じている人や、解決策を探している人に届けやすい施策です。
そのため、問い合わせや購入に近い層との接点を作りやすくなります。
2. ユーザーの意欲が比較的高い
自分から検索したり、情報を探したりしている人は、何らかの関心を持っています。
そのため、ただ広く広告を見せるよりも、具体的な検討につながりやすい場合があります。
3. 改善点を見つけやすい
検索広告やWebサイト改善では、クリック率、問い合わせ率、検索キーワード、ページの閲覧状況などをもとに改善しやすいのも特徴です。
数字を見ながら、広告文やLP、問い合わせ導線を調整できます。
PULL型の注意点
PULL型にも注意点があります。
1. そもそも検索されないと接点が作りにくい
ユーザーが検索しない商品や、まだ市場に認知されていないサービスでは、PULL型だけでは接点が不足することがあります。
この場合は、PUSH型で認知を広げることも必要です。
2. 比較される前提になる
PULL型では、ユーザーが複数の会社やサービスを比較していることが多くあります。
そのため、サービス内容、実績、費用感、進め方、相談しやすさなどをきちんと伝える必要があります。
3. 受け皿が弱いと成果につながりにくい
検索広告やSEOでサイトに来てもらっても、Webページの内容が不十分だと問い合わせにつながりません。
PULL型では、広告や記事だけでなく、LPやサービスページ、問い合わせ導線の整備も重要です。
PUSH型とPULL型はどちらが良いのか

PUSH型とPULL型は、どちらが優れているというものではありません。
目的や状況によって使い分けることが大切です。
たとえば、まだ商品やサービスが知られていない場合は、PUSH型で認知を広げる必要があります。
一方で、すでに検索されているニーズがある場合は、PULL型で見つけてもらう仕組みを整えることが重要です。
大切なのは、どちらか一方だけに偏らないことです。
PUSH型で知ってもらい、PULL型で比較検討してもらい、Webサイトや問い合わせ導線で安心して相談してもらう。
このように、段階ごとに役割を分けて考えると、施策全体を整理しやすくなります。
広告媒体で考えるときの例
広告媒体を選ぶときも、PUSH型・PULL型で整理すると判断しやすくなります。
検索広告
検索広告は、PULL型に近い施策です。
ユーザーが検索したキーワードに対して広告を表示するため、すでにニーズがある人に届けやすい特徴があります。
たとえば、
- 広告運用 相談
- 採用動画 制作
- Webサイト 改善
- 地域名 + サービス名
のような検索は、具体的な検討に近い可能性があります。
SNS広告
SNS広告は、PUSH型に近い施策です。
ユーザーが検索していなくても、興味関心や属性に応じて情報を届けることができます。
認知拡大や、まだ課題を自覚していない層への接点づくりに向いています。
YouTube広告・動画広告
YouTube広告や動画広告も、PUSH型として使われることが多い施策です。
ただし、動画の内容によっては、比較検討段階の安心材料としても活用できます。
たとえば、会社紹介動画や採用動画、サービス説明動画は、広告だけでなくWebサイトや営業資料にも活用できます。
SEO記事・ナレッジ記事
SEO記事やナレッジ記事は、PULL型の役割を持ちます。
ユーザーが疑問や課題を検索したときに、答えとなる情報を提供できます。
また、すぐに問い合わせにつながらなくても、相談前の信頼形成にも役立ちます。
よくある失敗は、目的と施策がずれること
PUSH型とPULL型を考えるときによくある失敗は、目的と施策がずれることです。
たとえば、まだ知られていないサービスなのに、検索広告だけで成果を出そうとするケースがあります。
検索されていないものは、検索広告だけでは十分に届けられません。
逆に、今すぐ相談したい人がいるのに、認知向けの広告ばかり出していると、問い合わせにつながりにくい場合があります。
広告や施策は、目的に合わせて選ぶ必要があります。
- 認知を広げたいのか
- 情報収集層に理解してもらいたいのか
- 比較検討している人に選ばれたいのか
- 問い合わせを増やしたいのか
この目的が整理されていると、PUSH型とPULL型の使い分けもしやすくなります。
まとめ
PUSH型とPULL型は、広告やマーケティング施策を考えるうえで役立つ基本的な考え方です。
PUSH型は、こちらから情報を届ける方法です。
まだ商品やサービスを知らない人に接点を作り、認知を広げたり、課題に気づいてもらったりする役割があります。
PULL型は、探している人に見つけてもらう方法です。
すでにニーズや課題がある人に対して、必要な情報を届け、問い合わせや購入につなげる役割があります。
どちらか一方が正解というわけではありません。
大切なのは、目的やお客さんの状態に合わせて、PUSH型とPULL型を組み合わせることです。
広告を出す前には、
- 誰に届けたいのか
- 今どの段階のお客さんなのか
- 認知を広げたいのか
- 問い合わせにつなげたいのか
- WebサイトやLPの受け皿は整っているのか
を整理しておくと、施策を選びやすくなります。
CARABAOでは、広告運用だけでなく、事業やサービスの状況を伺いながら、どの施策をどの順番で進めるべきかを一緒に整理します。
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